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日常でみつけた算数/数学の面白さに気づいた話

更新日:2023年9月24日

いつもご覧いただきありがとうございます。

今日の話は囲碁とは関係ありません。

興味がある方だけお読み下さい。


私は大学のとき4年間塾講師や家庭教師のアルバイトをしていました。

(現在の日本棋院こども支部の前身である依田塾で園児や小学生にも囲碁指導をしていました)


基本的には勉強が極めて苦手なお子様~進学校を目指すお子様を幅広くみており、特に算数・数学を教えるのが一番好きで楽しいものでした。


なぜなら私自身、すべての科目の中で算数・数学が一番好きだったからです。

算数・数学はとても面白く、この世の大半のことは数学で成り立っていると思っています。


もちろん囲碁も算数・数学と通じるものがありその美しさに気づいたときはその度に幸せの脳内物質がバンバン出ています(怪)

そんな数学の面白さに改めて気づいたことがあったので、今日はそのことを書きたいと思います。


先日、妻と石神井公園の松の風公園に行ったときのことです。

私はランニングで、妻はウォーキングをしていました。


この公園は1周が470mです。

私と妻はスタート地点を同時に出発しました。

私がちょうど1周(470m)した頃、妻を探してみると半分の手前、1周の9/20(約211m)のところにいました。


そこで私は疑問に思いました。

ふたりが同じスピードで前に進んでいるものとして、私は何m地点で妻に追いつくことができるのだろうか?と。

これを数式で解けると思ったんですね。

この瞬間、走りながら考えるテーマが決まりました。


例えば…私が2周ちょうど走ったとすると

その時妻は18/20周(約422m)のところにいます。(211m×2ですね)

つまり私が2周する前に妻に追いついたことがわかりますね。

私が2周をするちょっと前に追いついている…

算数、数学が無いと「よし!実際に追いつくまで走ってみよう!」とか「模型を作って、同じ速度で進む装置を作って試してみよう!」となるのですが、算数・数学を使えば数式でこれが解けるわけですね。


思い立って色々考え、ついに立式できました。

私が妻に追いついた時に、妻が歩いた距離をxとします。


①私が初めて妻に追いついた時に二人が走った距離

妻→x

ここがミソなのですが、私がちょうど妻に追いついたということは、私は妻が走った距離+ちょうど1周をしているので、

私→x+470 とあらわせるのですね。


②私と妻の距離の比率

私が1周した時点で妻は9/20のところにいたことを考えると、私と妻の距離の比率は1:9/20となります。


①も②も私と妻もそれぞれが同じ速度で同時間動いたので、①=②が成り立ちますね。


1:2=100:200が成り立つのと同じ理屈です。


x:(4+470)=9/20:1 となり、これを解けばxの1次方程式なので解けるはずです。


走りながらできるのはここまででです。

この計算は帰宅してから計算しました。

何度も別の角度で考えましたが、おそらくこれが一番簡単だと判断しました。


そろばんができれば頭の中で計算ができたことでしょう。。


ここからは自宅での確認作業です

x:(4+470)=9/20:1

内項と外項をかけて解いていくと

x=384.54545…となります。

xは「私が初めて妻に追いついた時に、妻が走っていた距離」ですから、

妻が384m走った時点で私が追いついたことがわかりました。

追いついたときに私が走った距離は384m+470m=854mになります。


あとは検算です。

先程、私が2周(940m)走る少し前に妻に追いついたことがわかっているので、854mは自然な数字ですね。


一方妻も422mよりも前に私に追いつかれていることがわかっていたので、384mというのはやはり自然な数字ですね。

↓再掲↓

実際に追いつくまで走らなくても、一部の情報から答えを導き出せる算数・数学、恐るべし!


更に面白いのは、このことから、妻は384m進むごとに私に追いつかれるということです。

よって私が2回目に妻に追いつくのは、妻が682m(384m×2)となります。

私が進んだ距離は、上記②の比率より妻の20/9倍ですから

1515m(682m×20/9)となりますね。


さらなる思考を巡らせていたところ、面白い問題を思いつきました。

受験や教科書に出てきそうなのですが、では私と妻がスタート地点で合流するのは、妻が何m歩いた時になるでしょうか?という問題です。


ここでは私のことは考え無い方が簡単です。

妻が384m歩いた時にのみ私に追いつかれるので、その答えは384の倍数である必要がある。

そしてスタート地点で合流するということは、その合流時に妻が走った距離は470m(1周)の倍数である必要がある。


つまり384と470の最小公倍数を出せば、二人がスタート地点で合流する距離がわかることになります。

その答えは90,240。

つまり妻のスタート後の90,240mに二人はスタート地点で合流するわけです。

妻は何周が必要なのかというと、90,240÷384=235周ですね。


「よし!実際に走って試してみよう!」と試していたら大変なことになりますね。

なんてったって妻は235周も休まず同じ速度で歩かないといけないのですから。


ちなみにこのとき私がどれだけ走ったかというと、私は妻の20/9倍(倍ちょっとですね)走るので、90,240m×20/9=200,533m走らないといけないわけですね。


20万mは200kmなので死にますね!


ゆっくりランニングをしながらこんなに楽しいことを考えられるのは幸せなことだなあと思いました。

改めて算数・数学の面白さを発見できました。

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