算数塾初回終了後の所感と今後について
- 浅野康人
- 6月17日
- 読了時間: 4分
いつもご受講いただきありがとうございます。
今月からスタートしている浅野算数塾のお試し受講が全教室にて初回が終わりました。
全教室をやってみての所感と今後について記したいと思います。
■はじめに
算数・数学は九九や公式、定理など暗記の要素も当然あるのですが、「自分で考える力」が最も要求される科目だと私は考えています。
算数において私が考える「自分で考える力」とは、「計算力をベースとし、論理的思考で仮説と検証を繰り返していく力、そして様々な切り口から問題に取り組み、忍耐強く取り組む力」を意味します。
囲碁と算数は非常に似ており、この「自分で考える力」を鍛えるのにピッタリだと私は考えています。
また算数・数学ほど積み重なっていく科目はありません。
小学1年生は1階建て、2年生は2階建て・・・といくと6年生は6階建てになります。
中学生になると7階を建てることになるのですが、6階までのどこかがグラついているとそれ以上階が上がってもずっと苦労する可能性が高いです。
これは私が塾講師・家庭教師で多くの中学3年生を指導してきた経験上、最も根深い数学の問題でした。
できるだけ算数を通じて考える楽しさに気づき、算数を通じて自分で考える力を養ってほしい、というのはやはり目指すべきゴールです。
■どんなジャンルの問題を解くのか?
そのために今回は、迷路、図形、パズル、文章問題、計算など様々な角度から算数に取り組んでいただけるよう教材を準備しています。
「迷路も算数なんですか?」と思われるかもしれませんが、迷路も馬鹿にはなりません。
まずスタートからゴールまでどのような形になっているのか、全体を俯瞰する力が必要です。
また、問題ごとに進めていくのに様々なルール(制約)があるので、問題文を注意深く読む力が求められます。
そこから、どのような趣旨(問題の本質)の迷路なのかを読み取ります。
そしてスタートからゴールまでほぼノンストップなので持続的な集中力が求められます。
進みながらルール(制約)を常に意識して迷路を進む必要があります。
そして行き詰まった際には、来た道を戻り、ひとつ前の分かれ道に戻るという忍耐力が要求されますetc・・・
何より迷路はついつい前のめりになって自分から取り組みたくなる性質を持っているので楽しく取り組めますね。
■どのように進めるのか?
様々な課題を用意していますが、基本的には自分で考えて工夫することに主眼を置きたいので、ただ計算だけすれば良い、という問題は少なめです。
(ただし、筆算や暗算などのいわゆる「計算」は自分で考える際のベースとして絶対必要なので、「計算問題」も取り扱いますのでご安心ください。)
例えば5671+4950は?という問題があった時に、ゴリゴリ計算系の子だとバッと手が動いて筆算を始めてしまうのですが、4950を(5000-50)とし、まず5671+5000で10671とし、その後50を引いて10621と解ければ暗算で正確にできたりするわけですね。
このように問題に着手する前に、「どう解こう?」「どの切り口で考えたらいいんだ?」ということを楽しんでほしいと思っています。
基本的には4回(6,7月のお試し期間)で、様々なジャンル(迷路、図形、パズル、文章、計算等) の1クールに取り組む予定です。
■集団塾との違い
また当教室の方針として、「なぜこうなるのか?」を徹底的に詰めて、思考の過程を大切にしたいと思います。
学校や集団塾ですと「結局これが答えだからね、はい次の問題」となりがちで、
思考が浅くなってしまう傾向があります。
お子様も「丸だったからいいや」と深く考えなかったり「間違ってたけど、答えを赤で書いて直しておけばいいや」となってしまうのですね。
問題をたくさん解いてどんどん進んだ方が、「やっている感」は出るのですが、当教室ではそのスピードよりも思考の深さに重きを置きたいと思います。
もちろん思考にも個人差があるので、早いお子様はドンドン進めていただけますし、ゆっくりのお子様は焦らずにじっくり取り組んでもらえればと思います。
■補助教材
基本はプリント学習となりますが、モンテッソーリ教育に倣い、手を動かし、視覚的に学べる教材を用意しています。
碁石を使った足し算引き算を始め、写真のような補助教材です。
特に分数や少数の理解の助けに役に立つでしょう。
■宿題
基本的には任意です。
欲しいといったお子様にはお渡しをしております。
引き続きよろしくお願いします!
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