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23年春休み特訓レポート

執筆者の写真: 浅野康人浅野康人

いつもご来室いただきありがとうございます。

2023年春休み特訓を開催しました。

今回は参加人数に応じて講師も1人~3人と手厚く対応するようにしました。


夏休み等に行う特訓は、90分~180分と時間が長く、同棋力のお子様達のみが集まるため、集中的に新たなことを学ぶことができるのが最大のメリットです。

また、普段とは違う教室の子たちが集まり対局も行うため良い刺激があるはずです。


特訓は基本的には講義+プリント+対局の構成です。


講義で新しい考えや打ち方をを学び、プリントで理解度を確認し、対局でそれを使うという3段階のイメージです。


新しく学んだ視点で対局に臨んだり、これまでの考え方、打ち方を変えないといけない場合もあります。


お子様で非常に多いのは、話も理解できるし、プリントでも理解できるのですが対局になった途端にできなくなってしまうパターンです。

せっかく新しいことを習った(頭で理解はしている)のに、それを実践で使えないというのでは結果的に受講前と変わりません。

講師からすると、実践に活かしているかどうかは打ち方をみてるとすぐにわかります。

そのため特訓の練習対局では対局中に耳にタコができるくらい何回も何十回もアドバイスをします。


ひたすら同じことを繰り返しアドバイスします。潜在意識にバチッ!!と刻まれるレベルまでです。

「もういいよ、先生、わかったよ」と思われることもあるかもしれませんが、それくらいがちょうど良いのです。


さて今回は、4つのコースに分けました。


①手筋基礎コース(9,13路)

②19路序盤基礎コース

③19路アドバンスコース

④対局特訓(3時間)new!!


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①手筋基礎コース

手筋とは場面場面の効果的(効率的)な手をいいます。

この手筋には様々な種類があり、その手筋を場面により使い分ける必要があるわけです。


今回は手筋の基本(両アタリ、切る、シチョウ、ゲタ、オイオトシ、ウッテガエシ、ホウリコミ)を集中的に学びました。

いつものプリントでは、相手のどの石をターゲットに手筋を放つかのヒントがありますが、今回の特訓ではそのヒントがないため、より実践に近いかたちのプリントを用意しました。


13路盤や19路盤になっても、手筋は必須です。

逆に手筋を使う場面はどんどん増えていきますので、割と早い段階で重点的に学んでおいたほうが良いでしょう。

手筋は繰り返し繰り返し解き、パッと一目みて分かるようになることが大切です。

そうすれば日頃の対局でもパッと手筋が見えるようになるでしょう。


年少1名、年中2名と小さいお子様たちの参加が目立ちました。

90分集中してよく取り組んでいたと思います。


②19路序盤基礎コース

19路序盤基礎コースは、序盤の打ち方がテーマです。

13路盤と最も違うところは碁盤サイズの広さです。


序盤は1手1手の価値がとても高く、打ち方を知らないだけで序盤で差をつけられてしまいます。

5目や10目ではなく、すぐに20目30目の差がついてしまいます。

しかも気づかないうちに、です。


逆に考え方(セオリー)を知っていれば、どんな局面にも応用ができ、リードを築くこともできるわけです。


もっというと、このセオリーを知らなくても19路は打てある程度までは強くなりますが、セオリーを学ばずにずっと打っていると一桁級など上達するにつれ勝てなくなる時がきます。

その時には19路の我流の打ち方が染み付いてしまっていて、それから序盤のセオリーを学び修正しようとすると非常に時間がかかります。


日本棋院講師時代も序盤のカリキュラムはあまりなく、あったとしても問題を解くだけで深入りせずあまり身につかなかったので、自分の教室を開講したときには気合を入れてやろうと思っていた分野でもあります。


19路盤で一番大事なことは「碁盤全体」をみることです。


広い場所、石の強弱等、碁盤全体を見て判断が必要なのですが、こどもたちにとってはこれが非常に難しいですね。。。


何十回アドバイスをしても、つい打っているところだけを局地的に見てしまいます。

相手が打ったところしか見ず、なかなか碁盤全体をみることができません。

サッカーで言うと、ボールがあるところに皆集まってきてしまい、離れた場所にいられないというイメージでしょうか。


我流の打ち方が染み付く前に、19路が打てるようになったら早い段階でこの特訓を受講してほしいと思います。


■総合テストその1の成績優秀者(平均点86点)

はるか97点

たくみ97点

かいと97点

あいこ97点


■総合テストその2の成績優秀者(平均点83点)

はるか100点

ようたろう100点

あいこ96点

けんた96点


全体的に素晴らしい理解度です!

ただ対局になるとトタンに特訓前の状態に戻ってしまいまう子がまだまだ多いです。

実践に落とし込めるようになるには、もう意識するしかないのですがこれまでの経験上同じテーマを4回ほど受講してようやく身につくというパターンが多いです。


実践で使えるようになったお子様にはアドバンスコースへ移行していただきたいと思います。

特典の動画は撮り下ろしなので受講された方は何回も何十回もみて、対局中に私の声が脳内再生するくらいになってほしいところです。


③19路アドバンスコース

19路基礎を卒業したお子様用のクラスです。

アドバンス対象のお子様は9,13路の手筋基礎や19路基礎等の特訓に繰り返し参加してきたお子様がほとんどです。

その結果一桁級や有段者が続出となりました。

こうしてみると、やはり特訓で取り扱ったテーマは上達に欠かせないものであったと再認識ができました。


さてアドバンスは一桁級以上のお子様が対象です。

一桁級ならば必要最低限知っていたい「序盤の急所(急場)」というテーマにしぼりました。


19路基礎は碁盤全体をみて広いところ(大場)に打つのがゴールですが、急場というのはそれ以上に大事な逃せない急所です。

19路基礎の大場を打っていけば序盤で不利になることはそんなにないのですが、急場を逃していくとなかなか勝ちにくく、特に有段者が近づくにつれ勝てなくなります。


ただ幸いなことに急場の見つけ方や判断は大量の暗記や難しいヨミは必要なく、碁盤全体を観て判断をするだけなので比較的習得しやすいのがポイントです。

去年の春、夏、今年の春と3回同テーマでやってきて、ようやく対局に落とし込めるようになってきた感じです。


一旦序盤の急所(急場)は今回の特訓で終了とし、次回は別テーマにしたいと思います。


■序盤の急所 総合テスト成績優秀者(平均74点)

ちひろ93点

ゆうか93点


テストやプリントは今回2択の問題で、間違えたところを直すのは非常に簡単なのですが、

何ヶ月かかっても良いので「なんで間違えたのか?」「どうしてこっちが正解なのか?」を1問1問追求して解き直してほしいと思います。

どこまで真剣にプリント直しをするかで習熟度が変わってくるでしょう。


特典の動画は今回のための撮り下ろしで間違いが多く見られた問題等について重点的に説明をしています。

こちらも浅野の声が脳内再生されるまで何十回も観て、是非習得してほしいと思います。


④対局特訓(3時間)new!!

今回初の取り組みで対局特訓を開催しました。

1日のみ、3時間の長丁場です。

各コース全員が対象で、特訓で習ったことを実践対局で活用するための場です。

対局になると習ったことをすぐ忘れてしまい、特訓前に戻ってしまうお子様が多いためドンドンアドバイスをして口出しをします。

習ったことを「あ、そうだった」と気づいてもらい、無意識レベルで打てるうようになって欲しいがゆえです。


この対局特訓では喋りすぎて喉を痛めてしまいました…龍角散にはお世話になりました。

最近は顆粒タイプの龍角散があるんですね。

3時間、一人ひとりにできる限りアドバイスをしながら動き回っていたので流石にこたえたようで、終わったあとは汗だくの消耗で帰宅後はグッタリしてしまいました。


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今回の特訓を通じてまた私としても修正点、改良点がみえてきたので次回夏休み特訓へ向けてより質の高いレッスンにできるよう準備をしていきたいと思います。


いつもより倍近いレッスン時間、皆さんよく集中して頑張りました。

特に年少、年中、年長の園児のお子様、よく頑張りましたね。


参加された皆様、ありがとうございました!


■番外編

特訓最終日は午前のアドバンスクラスと午後の対局特訓と終日フルコースでした。

ちょうど昼休みの時間がまとまってあったので、「皆でお昼ごはんを食べに行こう!」と講師陣含め皆でサイゼリアに行きました。


こどもたちは無邪気で本当に可愛いですね・・・!

色々話したり、一緒に御飯を食べたりと非常に有意義で楽しい時間でした。

こどもたちと本気になって間違い探しをしたのも楽しかったです笑。

それにしてもあの間違い探しを10個見つけるのは相当至難の業だと思います笑

サイゼリアにいかれた方は是非挑戦してみてください。



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